寥廓(読み)りょうかく

精選版 日本国語大辞典 「寥廓」の意味・読み・例文・類語

りょう‐かく レウクヮク【寥廓】

〘名〙
① (形動タリ) 広く大きいこと。空漠として広大なこと。また、そのさま。
秘蔵宝鑰(830頃)下「第七〈略〉夫大虚寥廓含万象越大気
※管蠡秘言(1777)「空中廖廓たる処に日輪の運行するの反対也」
② おおぞら。天空。空。
田氏家集(892頃)下・秋晴「秋陰過雨重陽到、寥廓無雲四望晴」 〔司馬相如‐難蜀父老文〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「寥廓」の意味・読み・例文・類語

りょう‐かく〔レウクワク〕【××廓】

[形動][文][ナリ]に同じ。
「―なる天の下、蕭瑟しょうしつなる林のうち」〈漱石幻影の盾〉
[ト・タル][文][形動タリ]広々として大きいさま。空虚で広いさま。
「この女の眼に映じた世界は何んなに空漠な、―としたものであろう」〈森田草平煤煙

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「寥廓」の読み・字形・画数・意味

【寥廓】りようかく(れうくわく)

広大でむなしい。大空。漢・司馬相如〔蜀の父老を難ず〕未だ旨を覩(み)ず、聽く未だを聞かず。(せうほう)(鳥名)已に寥廓の宇(そら)に(か)けり、羅(網する者)ほ叢澤をるがごとし。悲しい夫(かな)。

字通「寥」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android