寒菊(読み)かんぎく

精選版 日本国語大辞典 「寒菊」の意味・読み・例文・類語

かん‐ぎく【寒菊】

〘名〙
アブラギクの園芸品種原種にくらべて花期がおそく一二月から一月にかけて開花し、茎や葉が霜にたえる性質がある。頭花は黄色で、周辺と中心花の発達がよく、全体が泡立ったようにみえる。冬菊。《季・冬》
※再昌草‐天文三年(1534)一二月一三日「三径就荒無客来、一籬寒菊映青苔
※俳諧・炭俵(1694)下「寒菊や粉糠のかかる臼の端〈芭蕉〉」
長崎市の名物菓子。軽く搗(つ)いた寒中の餠を薄くのばして菊の花や葉の型に抜き、焙炉(ほいろ)であぶり、白砂糖の中でかき合わせ、衣をつけたもの。

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デジタル大辞泉 「寒菊」の意味・読み・例文・類語

かん‐ぎく【寒菊】

菊の一品種。花も葉も小形。霜に強く、12月から翌年1月にかけて黄色い花を咲かせる。こがねめぬき。しもみぐさ。 冬》「―の雪をはらふも別かな/犀星
餅を薄く切ってから菊の花や葉の形に抜き、あぶって白砂糖の衣をつけたもの。長崎市銘菓

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動植物名よみかた辞典 普及版 「寒菊」の解説

寒菊 (カンギク)

学名Chrysanthemum indicum var.hibernum
植物。キク科油菊の品種

寒菊 (カンギク)

動物。リュウテンガイ科の貝

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デジタル大辞泉プラス 「寒菊」の解説

寒菊

長崎県長崎市の名物菓子。生姜を入れた液状の砂糖を餅に賭けて乾燥させた干菓子

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