寒林に骸を打つ(読み)カンリンニカバネヲウツ

デジタル大辞泉 「寒林に骸を打つ」の意味・読み・例文・類語

寒林かんりんかばね

死後悪道に落ちて苦しんだ人の霊魂が、その苦しみを自分肉体が働いた悪業のためだといって、寒林にある自ら死体をむち打ったという「天尊説阿育王譬喩経」にみえる説話

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「寒林に骸を打つ」の意味・読み・例文・類語

かんりん【寒林】 に=骸(かばね)[=骨(ほね)]を打(う)

「天尊説阿育王譬喩経」に見える説話で、ある人が死んでのち、その霊魂が悪道に落ちて苦しみ、自分が苦しむのはこの肉体が悪業を働いたためだといって、みずからの死骸をむち打ったということをいう。
平治(1220頃か)中「寒林に骸をうちし霊鬼は、前世の悪をかなしむとも」

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