富士[市](読み)ふじ

百科事典マイペディア 「富士[市]」の意味・わかりやすい解説

富士[市]【ふじ】

静岡県中東部の市。1966年市制。富士川三角州にある1954年市制の旧富士市地区と,旧吉原市地区が中心。北部富士山麓で,南は駿河湾に面し田子ノ浦がある。東海道本線が通じ,身延線が分岐する旧富士市地区は近世,加島五千石と呼ばれた穀倉地であったが,明治以後交通要地,富士山の豊富な湧泉を利用して全国有数の製紙工業都市として発展。電機器具,製紙機械,化学製品,輸送用機器などの工業も盛んで,1兆2572億円(2003)の製造品出荷額を上げ,県内では4位,そのうち製紙・パルプ工業で4割近くを占める。近年工場排水とばい煙による公害が著しい。周辺ではミカン,野菜などを栽培し,施設園芸も盛ん。東海道新幹線東名および新東名高速道路が通じ,岳南鉄道が市内を結ぶ。2008年11月庵原郡富士川町を編入。244.95km2。25万4027人(2010)。

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