精選版 日本国語大辞典 「寄合」の意味・読み・例文・類語
より‐あい ‥あひ【寄合】
よせ‐あわ・せる ‥あはせる【寄合】
よせ‐あわ・す ‥あはす【寄合】
より‐あ・う ‥あふ【寄合】
より‐あわ・す ‥あはす【寄合】
よせ‐あわせ ‥あはせ【寄合】
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人々の会合や、その場所に出席できる家格・身分をいう。一般には近世の村寄合がよく知られている。村寄合は中世の惣(そう)寄合の発展したもので、村役人を中心に組織され、村落共同体の運営上必要とされる共同労働や用水・入会(いりあい)利用の配分、祭礼行事の執行、村極(むらぎめ)などを決定した近世的自治機関である。また年貢・夫役(ぶやく)の割掛けなども村寄合で相談されることもあり、幕藩領主支配の末端を担った。村寄合は名主の私宅や寺社などで開催されたが、参加資格は本百姓を中心とした。近世後期には水呑(みずのみ)百姓の参加が認められることもあったが、村内の家格によって着座の順が定まり、発言・決定などもこうした序列が重んじられた。
江戸幕府では、3000石以上の旗本で無役の者を寄合といい、若年寄(わかどしより)支配であった。なお交替寄合は、1万石未満でも譜代(ふだい)大名なみの待遇を受けて参勤交代の義務を負い、老中支配に属した。
[白川部達夫]
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…こうして摂家将軍にかわり親王将軍が登場したが,その結果,鎌倉殿はいっそう名目的なものとなった。得宗が一部の要人や御内人を集めて行う私的な寄合(よりあい)が,評定衆の正式の評議にかわって実質的な政務審議機関となり,評定衆は形骸化し,公的な執権よりも私的な得宗の地位の方が,政治上は重要となった。得宗専制の強化に伴い,得宗や御内人に対する御家人の不満は強まったが,85年の弘安合戦では,御家人の期待をになった安達泰盛をはじめ,多数の御家人が滅ぼされ,ここに御家人に対する得宗の専制が確立した。…
…神と人とが同じ食物を味わうことによって,両者の親密を強め,生活安泰の保証を得ようとするものである。神人共食の儀礼は人間どうしの共食の風にもおよび,村運営のための寄合その他各種集会にも共同飲食がおこなわれる。〈一味同心〉といい,同じ飲食物をともに味わうことによって親密感を増し,心を一にして共同体的結合を強化しようとするもので,中世郷村制成立期の惣村・郷村における茶寄合もその一つである。…
…集団の内部規範である村法を定め,村の秩序維持のため地下(じげ)検断をも行使した。これら村落は,沙汰人(さたにん)・番頭(ばんとう)などとよばれる有力農民によって実質的に指導されたが,村の意志決定は,村落民全員の集会である寄合で決定された。その構成は年齢階梯制をとるものも多く,〈百姓の習は一味〉と主張されたように,ヨコ型結合の原理が強くはたらいていた。…
…連歌・俳諧用語。〈寄合(よりあい)〉と同義に用いることもあるが,普通には17音節(5・7・5)の長句と14音節(7・7)の短句を,ことば,意味,情趣などを契機として付け合わせたもの,また交互に付け連ねることをいう。付合の集積によって成立した連句文芸では,発句(ほつく)以外の句をすべて付句(つけく)と呼ぶが,2句一章の最小単位では,付けられる句を前句,付ける句を付句と称する。…
…集りの日取りにより,甲子待(きのえねまち),庚申待(こうしんまち)などと称しているが,十九夜待,二十三夜待,二十六夜待などは月の出を拝む行事で,日待と区別して月待と呼ぶ。自治的な村の運営の相談をするような村の寄合を日待と称していた地方もある。この種の日待は,旧暦1,5,9月の15日前後に行う例が多い。…
…構成員の中心は寺社,町,勘定の三奉行で,これに大目付,目付が審理に加わり,勘定所からの出向者を主とする留役(とめやく)(書記)が実務を担当した。初期には老中も出席したが,1660年代(寛文年間)ごろに寄合(会議)が式日(しきじつ),立合,内寄合(うちよりあい)の3種に分かれて,老中は式日にのみ出座することになり,さらに1720年(享保5)からは月1回出座となった。また側(そば)用人,側衆あるいは江戸出府中の所司代や遠国(おんごく)奉行が評席に参列することもあった。…
… 近世初頭において,高請農民として領主に掌握されながらも役負百姓の庇護下にあった半隷属的小農は,17世紀前半期の農業生産力の発展を基礎にして自立的な百姓に成長し,17世紀末ごろには小農村落を形成してその構成員となる。高持百姓の資格において年貢負担者になると同時に,村入用の負担者にもなり,村の寄合(よりあい)に列序して用水,林野の共同利用と共同管理に参画する。無高のものは原則として,このような権利・義務関係の外部におかれている。…
…また泰時の所領を管理する得宗公文所なる機構が設けられて,御内人がその運営にあたった。この後,北条氏の家督である得宗とその被官とは強いきずなで結ばれ,得宗邸には得宗を中心に一族,御内人が集まって寄合(よりあい)という私的な会合を開き,そこで幕府の事実上の政治的決定を行った。ここに御内人の地位は一躍上昇し,御内人筆頭の得宗家の家令は内管領(うちかんれい)と呼ばれて強力な権限を握り,評定衆以下の幕府の人事をも左右した。…
…江戸時代の旗本,御家人で老幼,疾病や処罰などにより無役の3000石以下のもの。3000石以上の旗本は寄合に編入された。はじめ留守居支配に属し,1719年(享保4)から老中支配のもとに小普請支配が置かれ,これに属した。…
※「寄合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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