デジタル大辞泉
「宮」の意味・読み・例文・類語
きゅう【宮】
1 宮殿。
2 中国・日本音楽の階名の一。五声の基音となる第1音。
3 「宮刑」の略。
4 黄道を30度ずつ12に区分した、それぞれの部分。「白羊宮」
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み‐や【宮】
[1] (「み」は
接頭語。「や」は「や(屋)」の意)
① 神のいる御殿。神社。神宮。
※
出雲風土記(733)
楯縫「五十足る天の日栖の宮
(みや)の縦横の御量は」
※
平家(13C前)七「あれはいづれの宮と申ぞ。いかなる神を崇奉るぞ」
② 大王・天皇の住む御殿。皇居。御所。禁裏。
※古事記(712)下・歌謡「山城の 筒木の美夜(ミヤ)に 物申す 吾が兄の君は 涙ぐましも」
※伊勢物語(10C前)八二「惟喬の親王と申す親王〈略〉水無瀬といふ所に宮ありけり」
※枕(10C終)一八四「宮は、しろき御衣どもにくれなゐの唐綾をぞ上にたてまつりたる」
④ 一家を立てた親王家の称号。伏見宮など。
⑤ 仏堂。寺。
※
書紀(720)推古一四年五月(岩崎本室町時代訓)「仏像を造ること既に訖りて、堂
(ミヤ)に入るること得ず」
⑥ 中宮職(ちゅうぐうしき)のこと。
[2] 愛知県名古屋市熱田区一帯の古称。熱田神宮の門前町として発達。江戸時代は
東海道五十三次鳴海と桑名の間の
宿場町で、桑名との間は海上
七里の渡しとなるため、船会所・奉行所が置かれていた。
きゅう【宮】
〘名〙
① みや。宮殿。
※神道集(1358頃)一「宮と申は、
天竺には国王の内裏精舎と名く」
② 中国、日本などの音楽で用いる音階の主音。ヨーロッパの音階の階名ドにあたる。
※室町殿日記(1602頃)一〇「加とは政道ゐましめの事也。墨、劓、剕、宮、大障、是なり」 〔
白虎通‐五刑〕
④
天文で、黄道を十二分したそれぞれの部分。星宿。〔史記‐
天官書〕
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
宮【みや】
名古屋市熱田区の一地区。熱田神宮の門前町,東海道の宮宿として繁栄した地で,魚市,遊興地としても知られた。堀川に臨み東海道七里渡跡がある。
→関連項目東海道
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世界大百科事典(旧版)内の宮の言及
【社号】より
…祭神名,鎮座地名,祭場・祭祀の由来等によって名付けられる場合が多い。おのおのの神社は,その由緒によってそれぞれの固有呼称を有するが,長い神社制度史の中で神宮号,宮(ぐう)号,大社号,神社号など幾つかの称号が生じた。大神宮,神宮といえばすなわち伊勢神宮のことであるが,このほか皇室にゆかりの深い社などが神宮号を有する。…
※「宮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」