宮詞(読み)きゆうし

普及版 字通 「宮詞」の読み・字形・画数・意味

【宮詞】きゆうし

宮中生活主題とする詩。唐・王建〔宮詞、一百首、七十一〕詩 日高くして、殿裏香り の聲は、長く九天を動かす 妃子院中、初めてす 人爭ひて乞ふ、洗兒錢

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改訂新版 世界大百科事典 「宮詞」の意味・わかりやすい解説

宮詞 (きゅうし)
gōng cí

中国の詩の一体七言絶句の形式で宮廷行事女官の生活などを優雅に詠ずる。風俗資料としても興味深い。8~9世紀,中唐の王建が宮詞100首を作って評判となり,以後ひとつの伝統となった。五代のとき蜀の王妃花蕊(かずい)夫人が,ついで北宋王珪がやはり宮詞100首を作り,明末に王建と合わせ《三家宮詞》として刊行された(毛晋,汲古閣)。清朝になるとさらにこれを増補した《十家宮詞》(倪燦(げいさん)輯)がある。
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