宮増弥左衛門(読み)みやますやざえもん

世界大百科事典(旧版)内の宮増弥左衛門の言及

【観世流】より

…観世新九郎流ともいう。家伝では芸系の上から宮増弥左衛門親賢(1482‐1556)を流祖とするが,新九郎家の事実上の初代は観世信光の孫の2世観世九郎豊次(のち彦右衛門。1525‐85)。…

【八帖花伝書】より

…内容は能楽起源伝説,翁立ちの条々(巻一)をはじめ,調子や謡(うたい),あるいは稽古・囃子に関する諸論および実技についての具体的知識(巻二~八)など多方面にわたる。世阿弥の遺著に仮託されているが,実情は《風姿花伝(ふうしかでん)》の〈物まね条々〉,および〈問答条々〉と《音曲声出口伝(こわだしくでん)》の一部を収載しているにすぎず,他の大部分は16世紀前半の小鼓打ち宮増(みやます)弥左衛門の鼓伝書をはじめ,当時の伝書類をいろいろ取り集めて構成したものらしい。したがって,明治末年に《世阿弥十六部集》が発見されてからは,ほとんど顧みられなくなったが,本書の価値は芸能論としてよりもむしろ実技・実用面にみるべきであって,とくに囃子,装束付け,舞台,舞・型等に関する実際的な心得などは,能楽が固定化しはじめた室町末期の様相を探るうえで貴重な資料といえよう。…

※「宮増弥左衛門」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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