実敵(読み)じつかたき

精選版 日本国語大辞典 「実敵」の意味・読み・例文・類語

じつ‐かたき【実敵】

〘名〙 芝居で、敵役(かたきやく)一つ二枚目の敵役で、悪人の中にあっても胸底には善人要素を蔵しているもの。「義経千本桜」の梶原景時の類をさす。
評判記・野郎にぎりこぶし(1696)一「はて、じつ事或はじつかたきは名人なれども、此外にこなしがなひ、げにとはそりゃそうじゃ」

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デジタル大辞泉 「実敵」の意味・読み・例文・類語

じつ‐がたき【実敵】

歌舞伎役柄の一。善人の要素をもつ、二枚目を兼ねた敵役かたきやく。「伊賀越道中双六いがごえどうちゅうすごろく」の沢井股五郎など。

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