宝珠山(読み)ほうしゆやま

日本歴史地名大系 「宝珠山」の解説

宝珠山
ほうしゆやま

南北朝期から戦国期にかけてみえる地名。現宝珠山村宝珠山から現小石原こいしわらつづみにかけての地域に比定される。貞和六年(一三五〇)一〇月二八日、足利直冬は宝珠山種永の求めに応じて「宝珠山鼓」の地頭職を安堵した(同年一〇月日「宝珠山種永申状」宝珠山文書/南北朝遺文(九州編)三)。文明一〇年(一四七八)一〇月一九日には大内政弘が宝珠山遠江守の知行していた「豊前国田河郡宝珠山八町地」を彦山座主に返還しており(大内政弘判物案「正任記」同月二二日条)、同地に彦山の神領が存在していた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「宝珠山」の意味・わかりやすい解説

宝珠山
ほうしゅやま

福岡県の中東端、朝倉郡(あさくらぐん)にあった旧村名(宝珠山村(むら))。現在は東峰(とうほう)村の東部を占める。旧宝珠山村は、2005年(平成17)小石原(こいしわら)村と合併し東峰村となった。旧宝珠山村域は大分県境をなす耶馬渓溶岩台地(やばけいようがんだいち)西端の山地が大半を占める。JR日田彦山(ひたひこさん)線と国道211号が南北に通じる。明治中期以降、朝倉炭田の炭鉱が開発されたが、1963年(昭和38)閉山跡地に宝珠焼の窯が設けられた。農林業が主産業で木材、シイタケクリなどを産するが、過疎化が著しい。北部の岩屋(いわや)公園一帯は耶馬日田英彦山(ひこさん)国定公園に含まれる。岩屋公園の中心となる岩屋神社本殿は国の重要文化財

[石黒正紀]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「宝珠山」の意味・わかりやすい解説

宝珠山
ほうしゅやま

福岡県中東部,東峰村南東部の旧村域。英彦山地南西部に位置する。 1889年村制。 2005年小石原村と合体し東峰村となる。大部分が山地で主産業は林業。クリ,シイタケを産する。炭鉱跡に宝珠焼窯元がある。本殿などが国の重要文化財に指定されている岩屋神社がある。耶馬日田英彦山国定公園に属する。

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改訂新版 世界大百科事典 「宝珠山」の意味・わかりやすい解説

宝珠山 (ほうしゅやま)

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