宜人(読み)よろしきひと

精選版 日本国語大辞典 「宜人」の意味・読み・例文・類語

よろしき【宜】 人(ひと)

身分地位が水準程度の人。中くらいの階級の人。ふつうの人。よろしきもの。
落窪(10C後)二「よろしき人ならばこそ、もしやにいひ侍らめ、只今の一の人、太政大臣も此の君にあへば、音もせぬ君ぞや」
② 水準以上の地位や財産のある人。身分の高い人。裕福な人。よろしきもの。
浮世草子好色五人女(1686)五「初(はしめ)はよろしき人なるが〈略〉八年此かたにおよそ千貫めをなくなして」
美しい女佳人。よろしめ。
※読本・雨月物語(1776)蛇性の婬「此辺にかうよろしき人の住むらんを今まで聞えぬ事はあらじを」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android