安濃津藩(読み)あのつはん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「安濃津藩」の意味・わかりやすい解説

安濃津藩
あのつはん

津藩ともいう。江戸時代,伊勢国 (三重県) 安野郡,伊賀国 (三重県) 上野地方を領有した藩。伊勢国安濃郡の津を居城とした。文禄3 (1594) 年に豊臣秀吉がこの地に封じた富田知信関ヶ原の戦いの際東軍に参加し,敗れて高野山に逃れたが,徳川氏はその功により2万石を加増し復城,7万石を領した。慶長 12 (1607) 年伊予 (愛媛県) 宇和島に移り,翌年同国今治より藤堂高虎が入封,伊勢,伊賀両国 22万石余を領して以来,数回の加封で 32万石となり,明治維新に及んだ。外様,江戸城大広間詰。寛文9 (69) 年藤堂高通に伊勢久居 (ひさい) 藩5万石を分知,廃藩置県にいたる。

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デジタル大辞泉プラス 「安濃津藩」の解説

安濃津藩

伊勢国、津(現:三重県津市)を本拠地とした津藩の別称。津の古称安濃津(あのつ)から。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「安濃津藩」の意味・わかりやすい解説

安濃津藩
あのつはん

津藩

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藩名・旧国名がわかる事典 「安濃津藩」の解説

あのつはん【安濃津藩】

津藩(つはん)

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世界大百科事典(旧版)内の安濃津藩の言及

【宗国史】より

…伊勢国津(安濃津)藩の藩政記録。伊賀国上野城代の家老藤堂高文が編集したもの。寛延4年(1751)の自序がある。のち甥の高芬(たかしな)が校訂。書状,触書,禁令,制度等を分類し,豊富な初期藩政史料として知られる。本編は藩主家の事跡,外編に功臣・職制・兵制のほか,政治・経済・産業・地誌にわたる広範な記録を収録。1941年に校訂本,79年に増補校訂本が出された。【深谷 克己】…

【津藩】より

…伊勢国(三重県)安濃郡津(安濃津)に本城をおいた外様藩。安濃津藩,藤堂藩ともいう。織田信包(のぶかね)が1569年(永禄12)以来津城主であったが,文禄年間(1592‐96)富田氏が移って付近5万石余を支配した。…

※「安濃津藩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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