あん‐ぴ【安否】
〘名〙 (「あんび」とも)
① 安らかであるか、そうでないか。安全か否か。興るか亡びるか。安心と不安。あんぷ。
※
明月記‐治承四年(1180)五月三〇日「
前途又不
レ知
二安否
一」
② (特に人の
身の上などについて) 無事か無事でないか。さらに、それを中心とした日常の
様子、
動静、
消息などをいう。あんぷ。
※
太平記(14C後)一四「此の間東西数百里を隔て、安否
(あんヒ)更に知らざりしかば」
※浄瑠璃・義経地獄破(1661)一「いそぎあんひを廻らし、此事をはかるに」
[
語誌]室町末期ではローマ字書きのキリシタン文献や多くの節用集で「あんぷ」とし、江戸後期の節用集の多くや
ヘボン「和英語林集成」の諸版は「あんひ(ぴ)」とするところから、
近世に「あんぷ」から「あんぴ」へと語形が交替したと考えられる。ただし、すでに室町期に「あんひ(ぴ)」もあるし、明治一〇年頃の「小学読本字引」やその後の「言海」などには「あんふ(ぷ)」も残る。
あん‐ぷ【安否】
※
毛利家文書‐(天文二三年)(1554)四月一六日・毛利隆元書状「元就をあんふにかけ候てくたし候て」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「安否」の意味・読み・例文・類語
あん‐ぴ【安否】
無事かどうかということ。安全か否か。「遭難者の安否を気遣う」「安否を問う」
[類語]機嫌・様子
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
普及版 字通
「安否」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報