宇治川集(読み)うじがわしゅう

世界大百科事典(旧版)内の宇治川集の言及

【新勅撰和歌集】より

…1232年(貞永1)に後堀河天皇の勅により編纂に着手したが,上皇の他界を悲しみ稿本を焼却したり,再度の作業過程中にも,対幕府関係をおもんばかる関白道家・教実父子の意向により100首余(おそらく後鳥羽院らの歌)を切り出すなどの経緯を経て,35年(嘉禎1)成立。定家執筆の仮名序には,勅撰集のあるべき姿への信条を読み取れるが,内容的には,俊成,良経,家隆,西行ら新古今歌人以外,親幕派の公家藤原道家,西園寺公経や源実朝,北条泰時ら武家の歌が多く,〈宇治川集〉の異名を得たり,承久の乱関係者の歌が除かれるなどの面があった。歌風の上では,新古今的妖艶美から脱化し,平明端麗で技巧を目立たせない歌が多く,二条家に重視されて,中世歌壇の主流を形成した。…

※「宇治川集」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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