孤帆は白む(読み)こはんはしらむ(英語表記)Белеет парус одинокий/Beleet parus odinokiy

日本大百科全書(ニッポニカ) 「孤帆は白む」の意味・わかりやすい解説

孤帆は白む
こはんはしらむ
Белеет парус одинокий/Beleet parus odinokiy

ロシアの作家V・P・カターエフの中編小説。1936年作。四部作『黒海の波』(1936~1961)の第一部。少年の体験を通して第一次ロシア革命の嵐(あらし)を描いた児童文学大作。黒海に面する港町オデッサ(現、オデーサ)の教師の息子ペーチャとその親友で貧しい漁師の子ガブリックは、反乱を起こした戦艦ポチョムキン」の脱走水兵をかくまう。幼いペーチャは革命家の労働者を兄にもつガブリックと行動をともにし、地下組織との連絡や武装闘争の弾丸運びに活躍し、革命のただ中に巻き込まれていく。

[内田莉莎子]

『山村房次訳『黒海の波』上下(1980・新日本出版社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android