普及版 字通 「存(漢字)」の読み・字形・画数・意味
存
常用漢字 6画
[字訓] ある・いきる・ながらえる・おもう・とう
[説文解字]
[字形] 会意
才(さい)+子。才は榜示の木。木に祝の器である(さい)をつけた形は才。在の初文で、神がここに在り、その占有支配する意を示す。その聖化の儀礼によって、生存が保障されることを存という。〔説文〕十四下に「恤(うれ)ひ問ふなり」とあり、才声とするが声が合わず、〔段注〕に在の省文に従うとする。才は在の初文である。在は才と士に従い、士は鉞頭の象。才にさらに聖器の鉞(まさかり)を加えた形で、存在はほとんど同義に用いる。
[訓義]
1. ある、神聖なものとしてある。
2. いきる、いきながらえる、たもつ、とどまる、やすらか。
3. おもう、とう、みる、いたる。
4. (せん)と通じ、すすめる、そなえる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕存 アリ・トドム・イク・ノコル・マシマス・メグム
[声系]
〔説文〕に存声としてなど二字を収める。はまた(薦)に作る。
[熟語]
存愛▶・存安▶・存案▶・存慰▶・存活▶・存款▶・存義▶・存救▶・存眷▶・存候▶・存査▶・存済▶・存在▶・存祀▶・存肆▶・存賜▶・存謝▶・存▶・存恤▶・存潤▶・存処▶・存剰▶・存心▶・存神▶・存生▶・存想▶・存続▶・存蓄▶・存▶・存念▶・存否▶・存撫▶・存覆▶・存亡▶・存没▶・存命▶・存目▶・存問▶・存養▶・存立▶・存労▶・存録▶
[下接語]
愛存・安存・依存・異存・慰存・遺存・一存・永存・温存・既存・共存・具存・恵存・見存・現存・厳存・儼存・残存・思存・自存・実存・所存・心存・生存・長存・道存・撫存・並存・併存・保存・亡存・黙存・両存
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報