字面(読み)じづら

精選版 日本国語大辞典 「字面」の意味・読み・例文・類語

じ‐づら【字面】

〘名〙
文字の字くばりや形状などから受ける、視覚的な感じ。じめん。〔文明本節用集(室町中)〕
多情仏心(1922‐23)〈里見弴振仮名「多情乃仏心の字面(ジヅラ)に眺め入りながら」
② ある文章が示す表面的な意味。じめん。
※苦笑風呂(1948)〈古川緑波〉映画それからそれ「文壇人に対して、『映画界の人々』では語呂も悪いし、字顔(ヅラ)も面白くない」

じ‐めん【字面】

〘名〙
① 文字の字くばりや形状などから受ける視覚的な感じ。じづら
※文明本節用集(室町中)「字面 ジメン」
② 文字の表面的な意味。一つ一つの文字の意味だけから合成した、内容背景などを考えない意味。じづら。
※拾玉得花(1428)「一切万道、成就云。是は、ただ自面(じメン)のごとくか。又深義有るか」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「字面」の意味・読み・例文・類語

じ‐めん【字面】

じづら(字面)」に同じ。
「聞き慣れない―に眼を御注ぎなさい」〈漱石行人

じ‐づら【字面】

文字の形や文字を並べたぐあい。また、それから受ける感じ。「この名前字面がよくない」
語句または文章が表面的に示す意味。「字面どおりの意味」
活字に彫られている字の表面。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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