嬋娟(読み)せんけん

精選版 日本国語大辞典 「嬋娟」の意味・読み・例文・類語

せん‐けん【嬋娟】

〘形動タリ〙 (「せんげん」とも) 容姿が、あでやかで美しいこと。品位があってなまめかしいこと。また、そのさま。
経国集(827)一一・鞦韆篇〈嵯峨天皇〉「頻低寧顧金釵落、嬋娟嬌態今欲休」
曾我物語(南北朝頃)五「西施は、顔色世にすぐれ、せんけんたる顔ばせ」
※読本・昔話稲妻表紙(1806)四「紅の毛氈しきて尻かけたる姿嬋娟(センケン)たる牡丹花の咲いでたるごとくにて」 〔楚辞離騒

せん‐えん【嬋娟】

〘形動タリ〙 ⇒せんけん(嬋娟)

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デジタル大辞泉 「嬋娟」の意味・読み・例文・類語

せん‐けん【××娟/××妍】

[ト・タル][文][形動タリ]容姿のあでやかで美しいさま。
都育ちの―たる手弱女たおやめを」〈太宰・右大臣実朝〉

せん‐えん【××娟】

[ト・タル][文][形動タリ]せんけん(嬋娟)

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普及版 字通 「嬋娟」の読み・字形・画数・意味

【嬋娟】せんけん・せんえん(ゑん)

あでやかなさま。唐・白居易新楽府井底銀瓶を引く〕詩 嬋娟たる兩鬢(りやうびん)、秋 宛轉たる雙蛾、山の色 笑つて戲に隨ふ、後園の中 此の時、君と未だ相ひらず

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