娟娟(読み)けんけん

精選版 日本国語大辞典 「娟娟」の意味・読み・例文・類語

けん‐けん【娟娟】

〘形動タリ〙
① 美しいさま。うるわしいさま。妍妍。
※雲壑猿吟(1429頃)書斎松月「風攪虬枝松瑟々、天開蟾窟月娟娟」 〔鮑照‐翫月城西門廨中詩〕
② 遠くかすかなさま。
空華集(1359‐68頃)四・題扇面「雲際娟娟月一痕、小舟帰去正黄昏」 〔蘇軾‐煙江畳嶂図詩〕
③ 清らかなさま。清く明らかなさま。
※山陽詩鈔(1833)六・水声「起推窓戸雨、石瀬娟娟砕月流」 〔杜甫‐船下虁州郭宿別王十二判官詩〕

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デジタル大辞泉 「娟娟」の意味・読み・例文・類語

けん‐けん【××娟】

[形動タリ]
美しいさま。清らかなさま。
遠くかすかなさま。

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普及版 字通 「娟娟」の読み・字形・画数・意味

【娟娟】けんけん・えんえん(ゑんゑん)

美しいさま。清らかなさま。宋・軾〔王定国蔵する所の煙江畳の図に書す〕詩 君見ずや、武昌樊口(はんこう)、幽の處 東坡先生留まること五年 春風、江を搖がして、天たり 雲雨を卷いて、山娟娟たり

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