精選版 日本国語大辞典 「娑羅双樹」の意味・読み・例文・類語
さら‐そうじゅ ‥サウジュ【娑羅双樹】
〘名〙 (śāla から)
① フタバガキ科の常緑高木。インド北部原産で、日本では温室で栽培される。幹は高さ三〇メートルに達する。葉は互生し有柄の卵状楕円形で先はとがり長さ一五~二五センチメートル。葉柄の基部には托葉がある。葉腋(ようえき)に径約二センチメートルの淡黄色の五弁花を円錐状に多数集めてつける。果実には長さ五センチメートルぐらいの、萼が生長した翼が五枚ある。材は堅く、くさりにくく、インドの代表的有用材で、建築材、枕木、橋梁、カヌーなどに用いる。樹脂はサール‐ダンマーといい、ワニスや硬膏の原料になる。釈迦が入滅した場所の四方に、この木が二本ずつ植えられていたという伝説からこの名がある。しゃらそうじゅ。さらのき。さらじゅ。さら。しゃら。しゃらじゅ。
※俳諧・毛吹草(1638)五「雪仏きゆる林やさら双樹〈元次〉」
しゃら‐そうじゅ ‥サウジュ【娑羅双樹】
〘名〙 =さらそうじゅ(娑羅双樹)①
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