デジタル大辞泉
「始終」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
し‐じゅう【始終】
[1] 〘名〙
① 始めと終わり。
※勝鬘経義疏(611)歎仏真実功徳章「如是者、総挙二一教之始終一」
※山陽詩鈔(1833)一・癸丑歳偶作「天地無二始終一、人生有二生死一」 〔史記‐秦始皇本紀〕
※
今昔(1120頃か)三「其国の
大王、
迦膩色迦(かにしか)王の御許に行て、此事の始終
(しじう)を申に」
※おぼろ夜(1899)〈斎藤緑雨〉「ぼつりぼつりとおもひ出すやうに始終(シジフ)を告げしに」
③ (━する) 始めから終わりまでいっしょにすること。
※足利本論語抄(16C)学而第一「慎とは
朋友と知音せば始終すべきぞ」
※平家(13C前)二「しばらく宿所におき奉れとの給ひつれども、始終よかるべしともおぼえず」
⑤ 最後。結末。事の終わり。
※平家(13C前)一「いかに申すとも始終の事はかなふまじ」
※ゆく年(1928‐29)〈
久保田万太郎〉一「わかりもしねえ相場なんぞに手を出せば始終はさうなるのがあたりめえだ」
[2] 〘副〙
① 始めから終わりまで。また、ある動作が頻繁に行なわれるさまを表わす。たえず。常に。
※
源平盛衰記(14C前)九「伊弉諾、伊弉
尊より、
百王の今に至るまで、始終
(シジウ)神国として」
※
浮雲(1887‐89)〈
二葉亭四迷〉一「厭味文句を並べて始終肝癪の思入」
② 最後には。ついに。結局。
※
正法眼蔵随聞記(1235‐38)四「たとひ一旦は
果報もよく、家をたもてる様なれども、始終あしき也」
はじめ‐おわり ‥をはり【始終】
〘名〙
① 始めと終わり。もとすえ。あとさき。
※
古今(905‐914)
仮名序「
宇治山の僧きせんはことばかすかにして、はじめをはり、たしかならず」
② 始めから終わりまでの事情。一部始終。
※仮名草子・恨の介(1609‐17頃)上「この君の御ゆかり、はじめをはりの事どもを、いろいろ語りければ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
普及版 字通
「始終」の読み・字形・画数・意味
【始終】ししゆう
終始。晋・陸機〔魏の武帝を弔ふ文〕夫(そ)れ始は物の大歸、死生は性命の區域なり。字通「始」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報