妙見山(読み)みょうけんやま

精選版 日本国語大辞典 「妙見山」の意味・読み・例文・類語

みょうけん‐やま メウケン‥【妙見山】

大阪府北部、兵庫県との境にそびえる老ノ坂山脈の一峰山頂には能勢妙見堂があり、信仰の山として知られる。標高六六〇メートル。

みょうけん‐ざん メウケン‥【妙見山】

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デジタル大辞泉 「妙見山」の意味・読み・例文・類語

みょうけん‐さん〔メウケン‐〕【妙見山】

大阪府北部の豊能とよの能勢のせ町・豊能町と兵庫県川西市との境にある山。標高660メートル。山頂に能勢妙見がある。

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改訂新版 世界大百科事典 「妙見山」の意味・わかりやすい解説

妙見山 (みょうけんざん)

大阪府北部の北摂山地にある山。標高660m。大阪府豊能能勢町,豊能町と兵庫県川西市の境界に位置する。信仰の山で,山頂には能勢妙見として知られる無漏山真如寺がある。鎌倉時代の地頭領主の系譜を有する旗本能勢氏の援助と保護によって江戸時代初期に伽藍が整備された。〈関西身延〉とも呼ばれて妙見信仰の中心となり,摂津丹波・山城地方に妙見宮講が結成されて多くの参詣者を集めた。現在は関西における日蓮宗の中心寺院で,阪急宝塚線川西能勢口駅から豊能町吉川の妙見口駅まで能勢電鉄線,さらに川西市黒川からケーブルカーリフトが山頂に延び,門前には旅館,みやげ物店が並ぶ。能勢電鉄は沿線の宅地開発が急速に進み,参詣客よりも通勤者の利用が多くなっている。山中にはブナ,杉,ヒノキなどが繁茂し,ハイキング道が設けられている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「妙見山」の意味・わかりやすい解説

妙見山
みょうけんさん

大阪府北部、北摂(ほくせつ)山地にある山。標高660メートル。豊能(とよの)郡能勢町(のせちょう)、豊能町と兵庫県川西(かわにし)市の境をなす。付近の山地は高原状で、山頂に日蓮(にちれん)宗霊場の能勢妙見堂がある。豪族能勢頼次(よりつぐ)が1580年(天正8)築城の際に鎮宅霊符神を祀(まつ)ったが、その後、日蓮宗に帰依(きえ)し、鎮宅霊符神を北辰妙見大菩薩(ほくしんみょうけんだいぼさつ)と改めたのに始まる。妙見信仰の広まりとともに他宗の者も百日法華(ほっけ)と称して一時的に改宗し講を組んで盛んに参詣(さんけい)した。いまも信仰、観光の地として登山者が多い。能勢電鉄終点妙見口駅下車、黒川(くろかわ)からケーブルとリフトで山上に達する。阪急電鉄宝塚線池田駅から乗り継ぎでバスの便もある。

[前田 昇]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「妙見山」の意味・わかりやすい解説

妙見山
みょうけんさん

大阪府北西部の能勢町,豊能町と兵庫県川西市の境にある山。標高 660m。北摂山地の一主峰で,秩父古生層から成り,山頂は隆起準平原の平坦面を残す。山頂に能勢妙見堂があり,江戸時代から日蓮宗の道場として参詣者が多い。能勢電鉄妙見線が通じ,登頂にはケーブルカー,リフトがある。

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百科事典マイペディア 「妙見山」の意味・わかりやすい解説

妙見山【みょうけんやま】

能勢(のせ)妙見

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世界大百科事典(旧版)内の妙見山の言及

【津名丘陵】より

…兵庫県淡路島の北部を占める山地。おもに花コウ岩からなる地塁山地で,東は大阪湾,北は明石海峡,西は播磨灘に向かって断層でおちこみ,いずれも急傾斜の海岸を形成するが,最高峰の妙見山も標高522mにすぎない。浸食が進んだ開析谷や山頂に近い緩斜面は水田化されていることが多い。…

※「妙見山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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