奴袴（読み）ぬばかま

精選版 日本国語大辞典

ぬ‐ばかま【奴袴】

〘名〙 (「指貫(さしぬき)」に「袴奴（袴帑）」の字を用いたのを、「袴」「奴」を逆にし誤読したもの) 指貫のこと。

※栄花（1028‐92頃）駒競の行幸「裳・袈裟・上のきぬ・奴袴など」

ど‐こ【奴袴】

〘名〙 (「奴袴(ぬばかま)」を音読した語) 「さしぬき（指貫）」の別称。

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

ぬ‐ばかま【^▽奴^×袴】

《指貫さしぬきに「袴奴」の字を用いたのを逆にし、誤読したもの》指貫さしぬきの異称。
「烏帽子直衣に―の稜そば取り」〈盛衰記・六〉

出典　小学館

世界大百科事典（旧版）内の奴袴の言及

【指貫】より

…公家の衣服の一種で，裾口に通した緒（お）でくくり，しぼるようにした袴（はかま）。奴袴（ぬばかま）とも称する。この形式は685年(天武14)に定められた括緒褌（くくりおのはかま）に始まるとされている。…

※「奴袴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」