女訓抄(読み)じょくんしょう

改訂新版 世界大百科事典 「女訓抄」の意味・わかりやすい解説

女訓抄 (じょくんしょう)

仮名草子作者不明。1637年(寛永14)刊。古活字版。3巻。古活字版のほか写本があり,成立はもう少しさかのぼるかと思われる。古活字版《乳母(めのと)の草子》とともに,女性のための教訓書の先駆であり,全体仏教・儒教思想が濃厚である。女性の五障,三従,七去三不去を説いているが,また中国や日本の貞女悪女の例も挙げている。この書は,のちの《仮名列女伝》にも影響を与えている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android