女気(読み)おんなげ

精選版 日本国語大辞典 「女気」の意味・読み・例文・類語

おんな‐げ をんな‥【女気】

〘名〙 (「おんなけ」とも)
① 女が居ることを人に感じさせるふんいき、様子。女のけはい。おんなっけ。⇔男気
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉七「女気(ヲンナゲ)の無い家だから」
人情本・梛の二葉(1823)上「お花は流石女気(ヲンナゲ)の、兄の手前をはぢ紅葉、赤らむ顔に言葉なし」

おんな‐ぎ をんな‥【女気】

〘名〙 女がもっている女らしい気持。やさしい気持や繊細さ、また、感情的な心などをいう。おんなげ。おなごぎ。⇔男気
浮世草子好色二代男(1684)一「召遣(めしつかい)の者もうるはしきこそよきに、女気(キ)何国(いづく)も同じ」

おんなっ‐け をんなっ‥【女気】

〘名〙 「おんなげ(女気)」の変化した語。⇔男っけ
※彼岸過迄(1912)〈夏目漱石風呂の後「当人の断った通り、到底女(ヲンナ)っ気(ケ)のありやう筈はなかった」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「女気」の意味・読み・例文・類語

おんな‐ぎ〔をんな‐〕【女気】

女が自然に備えているとされる気質。しとやかで優しい気持ち。女心。⇔男気おとこぎ
流石さすがに―の悲しき事胸に迫りて」〈一葉われから〉

おんな‐け〔をんな‐〕【女気】

《「おんなげ」とも》「女っ」に同じ。

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