奥戸湊(読み)おこつぺみなと

日本歴史地名大系 「奥戸湊」の解説

奥戸湊
おこつぺみなと

[現在地名]大間町奥戸

奥戸川の河口に位置し、津軽海峡に西面する。北に大間湊、南に佐井さい(現佐井村)がある。正保四年(一六四七)の南部領内総絵図に「奥戸湊 湊口広壱町、深所ニテ壱丈、岸深ニテ船掛自由、西風之時舟掛悪、此所より九艘泊迄海上道規十七里、此所より松前之内ウスキシ迄海上道規四里」とある。寛文六年(一六六六)六月中旬に「大畑佐井、奥戸」へ上方船・松前船合せて六七艘、同一二年には五月頃までに「奥戸浦」へ商船一一艘、同一三年には六月頃までに上方船四艘、松前船五艘が入港した(雑書)田名部たなぶ七湊の一で、おもに檜材・海産物を移出した。廻船問屋では小谷屋・黄金屋・紀国屋などが知られており、享和(一八〇一―〇四)の頃には安兵衛・喜兵衛が新たに問屋を許されたという(宇曾利百話)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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