普及版 字通 「奉(漢字)」の読み・字形・画数・意味
奉
常用漢字 8画
[字訓] うける・たてまつる・たすける・つかえる・ささげる
[説文解字]
[字形] 会意
(ほう)+(きょう)。は秀(ほ)つ枝。神の憑(よ)る所。(ほう)はその枝に神霊が降る意。を両手で捧げ、神を迎えることを奉という。それで神意をうけ、神意を奉ずるのである。〔説文〕三上に「承くるなり。手に從ひ、廾(きょう)に從ひ、聲」とするが、が最も重要な字の要素である。〔周礼、地官、大司徒〕「五を祀り、牛牲を奉ず」は奉献、〔左伝、僖三十三年〕「天、我に奉ずるなり」は奉賛・賛助の意。金文の〔散氏盤〕に、境界画定のとき「一(ほう)す」「二す」のようにいうのは、榜示の木を要所に樹てる意であろう。
[訓義]
1. うける、神意をうける、命をうける、いただく。
2. たてまつる、神に奉る、献ずるみつぎ。
3. ささげる、たすける、つかえる、くみする。
4. ささげてゆく、のせてゆく、おくる。
5. つとめる、あつかう。
6. やしない、まかない。
7. 俸と通じ、禄高、ふち。
8. 神や君主に対する敬語。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕奉 ウク・ササグ・タテマツリモノ・ウケタマハル・ツカムマツル 〔字鏡集〕奉 ツカマツル・タテマツル・ウケタマハル・チカシ・ツツシム・アタフ・ソムク・トモガラ・トドク・モト・ススム・サカユ・ヤスシ・シタガフ・アカハ・タモツ・モノ・ウク
[熟語]
奉安▶・奉簡▶・奉還▶・奉▶・奉給▶・奉御▶・奉具▶・奉屈▶・奉檄▶・奉捐▶・奉献▶・奉遣▶・奉公▶・奉候▶・奉貢▶・奉行▶・奉告▶・奉朔▶・奉賛▶・奉祠▶・奉旨▶・奉祀▶・奉賜▶・奉侍▶・奉持▶・奉祝▶・奉順▶・奉遵▶・奉承▶・奉将▶・奉嘗▶・奉觴▶・奉職▶・奉制▶・奉銭▶・奉餞▶・奉宣▶・奉奏▶・奉送▶・奉粟▶・奉率▶・奉戴▶・奉秩▶・奉勅▶・奉呈▶・奉▶・奉到▶・奉頭▶・奉答▶・奉読▶・奉納▶・奉陪▶・奉白▶・奉煩▶・奉攀▶・奉復▶・奉幣▶・奉命▶・奉問▶・奉諭▶・奉揚▶・奉養▶・奉翼▶・奉禄▶・奉和▶
[下接語]
営奉・仰奉・欣奉・供奉・迎奉・虔奉・貢奉・祗奉・嗣奉・資奉・侍奉・修奉・粛奉・順奉・遵奉・承奉・職奉・信奉・進奉・親奉・推奉・宣奉・薦奉・瞻奉・追奉・伝奉・統奉・陪奉
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報