奈落の底(読み)ならくのそこ

精選版 日本国語大辞典 「奈落の底」の意味・読み・例文・類語

ならく【奈落】 の 底(そこ)

① 仏語。地獄の底。
俊頼髄脳(1115頃)「いふならくならくのそこに入りぬればせちりも修陀もかはらざりけり」
② 底の知れない深いところ。どん底
浄瑠璃菅原伝授手習鑑(1746)一「しらぬといふたら金輪際。ならくの底(ソコ)から天迄しらぬ」
物事の最終。最後の最後。
※浄瑠璃・山崎与次兵衛寿の門松(1718)中「ならくのそこ迄此与次兵衛が切たに成て、相手が死んだら切らるる覚悟」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「奈落の底」の意味・読み・例文・類語

ならく‐の‐そこ【奈落の底】

地獄の底。「奈落の底へ突き落とされる」
抜け出すことのできない、どうにもならない状態。「極貧奈落の底からはいあがる」
物事の最終。果ての果て。
「つぎかけ、つぎかけ。―まで飲み伏せ」〈浄・会稽山
[類語]どん底そこ底部地底海底湖底川底水底みなそこ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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