太郎稲荷(読み)たろういなり

世界大百科事典(旧版)内の太郎稲荷の言及

【流行神】より

…これらの表現を生みだした背後には,江戸時代の都市社会に展開した流行神仏の状況が存在したといえるだろう。流行神の具体例として,江戸浅草の北側にあった立花家下屋敷の屋敷神である太郎稲荷は,1803年(享和3)に流行しだしたが,半年ほどですたれた。流行しているときは,〈諸人参詣群集し,近辺酒食の肆夥しく出来,賑やか〉な状況であったが,すたれてしまうと〈元の田舎のことし〉と《塵塚談》に記されている。…

※「太郎稲荷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」