天衣(読み)テンエ

デジタル大辞泉 「天衣」の意味・読み・例文・類語

てん‐え【天衣】

連声れんじょうで「てんね」とも》菩薩ぼさつ天人などが肩から胸に垂らしている長い布。→てんい(天衣)

てん‐い【天衣】

天人・天女の着る衣服あまはごろも。→てんえ(天衣)

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精選版 日本国語大辞典 「天衣」の意味・読み・例文・類語

てん‐え【天衣】

〘名〙 (連声で「てんね」とも)
① 天人・天女の着る衣服。天(あま)羽衣てんい
今昔(1120頃か)一「天より天衣及び瓔珞(やうらく)乱れ落(ふ)る事雨の如し」 〔瓔珞本業経‐下〕
菩薩が身につけている薄物の細長い布。

あま‐ごろも【天衣】

〘名〙 天人の着る衣。天人の羽衣。てんえ。てんい。
古今六帖(976‐987頃)二「あまごろもなづるちとせの岩ほをもひさしきものとわが思はなくに」

てん‐い【天衣】

〘名〙 天人の着る衣服。天女の着る衣装。天(あま)の羽衣。てんえ。〔譬喩尽(1786)〕 〔徐陵‐天台山徐則法師碑〕

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普及版 字通 「天衣」の読み・字形・画数・意味

【天衣】てんい

神仙の衣。縫目がないという。〔太平広記、六十八に引く霊怪集〕(郭)、仰ぎて中をるに、~乃ち一少女なり。代、光目に(あふ)る。玄の衣を衣(き)、霜羅のを曳(ひ)く。~其の衣(すべ)て無し。之れに問ふ。に謂ひて曰く、天衣、本(もと)針綫の爲(しわざ)に非ざるなりと。

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