天皇親政論(読み)てんのうしんせいろん

世界大百科事典(旧版)内の天皇親政論の言及

【尊王論】より

…この歴史論は上述の説明よりも,むしろ中国史との類比のもとに,幕府(ないし摂関)政治成立以前の天皇は,中国の天子と同様に権威と実権とを集中し,〈大権〉を行使していたという像――歴史的事実の説明としては,前掲の〈委任論〉と同様に問題である――を提示したことによって,後の時代に重要な影響を与える。幕末に天皇親政論が出てくることは,これなしには考えられないであろう。 幕末における内外の危機に対応して登場する水戸学は,攘夷を創唱すると同時に尊王と結びつけ,その後の過程で重要な役割を演ずる尊王攘夷の観念を打ち出した。…

※「天皇親政論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」