天然物(読み)テンネンモノ

デジタル大辞泉 「天然物」の意味・読み・例文・類語

てんねん‐もの【天然物】

自然に海・河川や山野で生育した、食材となる動植物養殖物栽培物に対していう。「天然物マグロ」「天然物タケノコ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「天然物」の解説

天然物
テンネンブツ
natural product

自然界から得られる物質の総称で,人工的につくられた物質に対する用語.天然の気体や各種鉱物など無機系の天然物もあるが,狭義には,石炭石油から得られる炭化水素や生物体内から得られる天然有機化合物をさすことが多い.それらの化学構造は多岐にわたり,天然高分子であるデンプンセルロース,タンパク質,DNARNAなどのほか,より低分子の脂質,糖,油脂,ろう,アルカロイド類,テルペノイド類,ステロイド類,抗生物質,ビタミン類,ホルモン類などがある.それらの天然物には,不斉炭素を含み生理活性を有するものが多く,特定の立体配置をもつものにしか,生理作用がみられないのが普通である.生理活性物質は合成化学上の標的化合物となっており,最近では,不斉炭素7個を含むテトロドトキシンの合成が達成されたり,糖タンパク質の合成が開始されるという進歩が続けられている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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