天火(読み)テンピ

デジタル大辞泉 「天火」の意味・読み・例文・類語

てん‐ぴ【天火】

調理器具の一。箱形で、中に入れた食品周囲から全体的に加熱して蒸し焼きにする。オーブン
《「てんび」とも》「てんか(天火)」に同じ。
「風枯木の枝折て、―ひかり落ちて」〈浮・永代蔵・四〉

てん‐か〔‐クワ〕【天火】

落雷によって起こる火災雷火。また、自然に起こる火災。
天火日てんかにち」の略。

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精選版 日本国語大辞典 「天火」の意味・読み・例文・類語

てん‐ぴ【天火】

〘名〙
① (「てんび」とも) =てんか(天火)
※羅葡日辞書(1595)「Rapidus〈略〉イカニモ ハヤキ コト、例、tenpi(テンピ)、イナヅマ ナド」
② 天から降って火事を起こすという火の玉。
御伽草子相模川(幸若舞曲集所収)(室町末)「たたてん火のひかり物候そと申」
③ 太陽光の熱エネルギー。
三河物語(1626頃)三「天火あつきとて、かきがみをかぶりて」
④ 上気したり、酒に酔ったりして赤くなった顔。
浄瑠璃津国女夫池(1721)三「くはっと気あがり、顔はてん火」
⑤ 中に入れた材料を上下四方の熱で蒸し焼きにするための用具。オーブン。
食道楽‐秋(1903)〈村井弦斎〉二二八「ブデン皿か或は丼鉢へ入れて〈略〉テンピの中で二十五分間程蒸焼にします」

てん‐か ‥クヮ【天火】

〘名〙
① 落雷によって起こる火災。雷火。また、自然に起こる原因不明の火災。人火などに対していう。てんぴ。
※性霊集‐六(835頃)奉為桓武皇帝講太上御書金字法花達「前年冬月、与天火滅」
サントスの御作業(1591)二「カノ Melancia ガ イエ ノ ウエ ニ tenqua(テンクヮ)クダリ カカッテ」 〔春秋左伝‐宣公一六年〕
漢方医学または術数家の説で火を地火、人火とともに三つに分ける場合の一つ。太陽・流星火星・雷火の四種があるとされる。〔和漢三才図会(1712)〕
咄本・昨日は今日の物語(1614‐24頃)上「天火、地火に物種をまいては、生へぬが不思議でもなひ」

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改訂新版 世界大百科事典 「天火」の意味・わかりやすい解説

天火 (てんぴ)

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食器・調理器具がわかる辞典 「天火」の解説

てんぴ【天火】

オーブン。⇒オーブン

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百科事典マイペディア 「天火」の意味・わかりやすい解説

天火【てんぴ】

オーブン

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デジタル大辞泉プラス 「天火」の解説

天火(てんか)

日本各地に伝わる怪現象。怪火の一種。愛知県、岐阜県、佐賀県、熊本県などに伝承があり、「てんび」「てんぴ」とも呼ばれる。

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普及版 字通 「天火」の読み・字形・画数・意味

【天火】てんか

自然火。

字通「天」の項目を見る

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「天火」の意味・わかりやすい解説

天火
てんぴ

オーブン

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「天火」の意味・わかりやすい解説

天火
てんぴ

オーブン」のページをご覧ください。

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