天機(読み)てんき

精選版 日本国語大辞典 「天機」の意味・読み・例文・類語

てん‐き【天機】

〘名〙
天地の秘密。造化機密。自然の神秘。比喩的に、奥深い機密、重大な秘密の意にもいう。
※本朝文粋(1060頃)三・鳥獣言語〈菅原涼茂〉「或法術之士、禀天機而多方」
集義和書(1676頃)一五「鳶飛魚躍。鳶魚は無知也。故に天機にうごく」 〔淮南子‐原道訓〕
② 生まれつきの性質天賦機知。〔荘子‐大宗師〕
天皇機嫌天気
浄瑠璃日高川入相花王(1759)一「天機(てんキ)殊にうるはしく、詔(みことのり)ありけるは」

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デジタル大辞泉 「天機」の意味・読み・例文・類語

てん‐き【天機】

造化の秘密。天地自然の神秘。
生まれつきの才能
天子の機嫌。天気。
「―を窺い給うべき夫等それら御沙汰あらざるは」〈染崎延房・近世紀聞〉
[類語](1こっそり忍びやかそっと秘密内内うちうち内内ないない内輪内部内密内幕内裏うちうら内緒内証内分内聞内情内実隠密おんみつ極秘ごくひ厳秘げんぴ丸秘まるひ機密枢密すうみつ機事密事秘事暗部隠し事秘め事みそか事内緒ないしょ秘中の秘みそひそ秘めやか

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普及版 字通 「天機」の読み・字形・画数・意味

【天機】てんき

自然のはたらき。心のはたらき。〔荘子、大宗師〕其の嗜欲深きは、其の天淺し。

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