天安(読み)てんあん

精選版 日本国語大辞典 「天安」の意味・読み・例文・類語

てんあん【天安】

平安時代文徳清和天皇の代の年号斉衡四年(八五七)二月二一日に、白鹿と連理の樹の献上物があり、これにより改元。天安三年(八五九)四月一五日に貞観元年となる。太政大臣摂政藤原良房

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デジタル大辞泉 「天安」の意味・読み・例文・類語

てんあん【天安】

平安初期、文徳天皇清和天皇の時の年号。857年2月21日~859年4月15日。

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日本の元号がわかる事典 「天安」の解説

てんあん【天安】

日本の元号(年号)。平安時代の857年から859年まで、文徳(もんとく)天皇、清和(せいわ)天皇の代の元号。前元号は斉衡(さいこう)。次元号は貞観(じょうがん)。857年(斉衡4)2月21日改元。常陸(ひたち)国(茨城県)から木連理(もくれんり)(理連木、2本の木が結びついて1本の木になったもの)、美作(みまさか)国(岡山県東北部)から白亀が献上されたことを祥瑞(しょうずい)として行われた(祥瑞改元)。元号名の出典は不詳。857年(天安1)、藤原良房(よしふさ)が人臣初の太政大臣に任じられた。翌年に文徳天皇が崩御し9歳の清和天皇が即位、外祖父の良房が後見に就いた。◇「てんなん」とも読む。

てんなん【天安】

⇒天安(てんあん)

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改訂新版 世界大百科事典 「天安」の意味・わかりやすい解説

天安 (てんあん)
Ch`ǒnan

韓国,忠清南道北部の都市。人口41万7835(2000)。牙山湾沿岸につらなる礼唐平野,安城平野など広い平野地帯の中央に位置する。幹線鉄道である京釜線から,安城線,長項線が分岐する鉄道交通上の要駅があり,また京釜高速道路から公州,礼山など忠南地方各地へ通ずる道路交通上の要衝である。稲作,果樹,畜産など各種農業を営む農村を背景とする商業中心地として発達している。近郊に百済の時代から温井の名で知られた韓国三大温泉の一つ温陽温泉がある。1987年郊外に独立記念館が開設された。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「天安」の意味・わかりやすい解説

天安
てんあん / チョンアン

韓国(大韓民国)、忠清南道の北東部に位置する都市。面積636.45平方キロメートル、人口41万5818(2000)。1963年、邑(ゆう)(町)から市に昇格。95年、天安郡と統合。ビニルハウスによる高級野菜栽培や、果樹栽培、牧畜などが盛んに行われる。鉄道京釜(けいふ)線が市の中央を南北に貫通し、長項線と安城線がそれぞれ東西に分岐する交通の要地である。付近には天安工業団地が造成されている。

[邢 基 柱]

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百科事典マイペディア 「天安」の意味・わかりやすい解説

天安【てんあん】

韓国,忠清南道北東部の都市。古来交通の要地で,京釜・長項・安城3線の交差点をなし,安城・鎮川・大田・公州などへの道路交通の中心。安城川上流域平野の農産物を集散し,九谷・大興などの金鉱もある。また郊外には独立記念館がある。57万4623人(2010)。

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