てんか‐まつり【天下祭】
〘名〙 (
江戸時代、
将軍の
命令によって
祭礼を行ない、将軍の上覧もあるところから) 陰暦六月一五日に行なわれた
江戸麹町永田馬場(東京都千代田区永田町)の日吉山王権現社(
日枝神社)の
山王祭をいう。
神田祭とともに江戸の二大祭礼といわれる。
御用祭。てんかさい。《季・夏》
※俳諧・五元集(1747)元「我等迄天下祭や土ぐるま」
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デジタル大辞泉
「天下祭」の意味・読み・例文・類語
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世界大百科事典(旧版)内の天下祭の言及
【神田祭】より
…東京都千代田区に鎮座する[神田神社]の5月15日を中心とする祭り。江戸時代より山王日枝神社の[山王祭]とともにその豪華さをもって〈天下祭〉と呼ばれた。また徳川将軍家の上覧があることから〈御用祭〉とも称せられた。…
【山王祭】より
…日枝神社は,文明年間(1469‐87)に江戸城の地に勧請されたが,のち現在地に移ったものである。山王祭は,江戸時代には天下祭,御用祭とも別称され,神幸行列は江戸城内に練り込み,将軍の上覧に供したという。祭列には多数の山車(だし)が出,お囃子,踊り,練物,曳物などが加わって豪華な祭りであった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」