大部田村(読み)おおべたむら

日本歴史地名大系 「大部田村」の解説

大部田村
おおべたむら

[現在地名]津市江戸橋えどばし一―三丁目・上浜かみはま町一―六丁目・桜橋さくらばし三丁目・さかえ町四丁目

下部田しもべた村の北、部田へた(志登茂川)両岸にあり、伊勢参宮街道沿いに街村集落を形成している。下部田村に対して上部田村ともいい、上浜町とも称した。建久三年(一一九二)八月の神領注文(神宮雑書)に「部田御厨○給主(内カ)宮権神主利康等」とあり、「神鳳鈔奄芸あんげ郡「部田御厨二十八丁」とあるのが当村と推定される。なお志登茂しとも川河口付近にあったと思われる小丹おに神社は「延喜式」神名帳では安濃郡に属している。応永二六年(一四一九)将軍足利義持の伊勢参宮に随行した花山院長親の「耕雲紀行」に次のようにみえる。

<資料は省略されています>

江戸時代を通じて津藩領。文禄検地帳を転記したと思われる伊勢国中御検地高帳には奄芸郡「大部田之郷」とあり、慶安郷帳(明大刑博蔵)には「大部田村」とあり、高七八六・六石、検邑秘禄書中目録(一志町中谷家蔵)によれば平高は八一五・〇五一石。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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