20世紀日本人名事典 「大辻 清司」の解説
大辻 清司
オオツジ キヨジ
- 生年
- 大正12(1923)年7月27日
- 没年
- 平成13(2001)年12月19日
- 出生地
- 東京市城東区(現・東京都江東区)
- 学歴〔年〕
- 東京写真専門学校芸術科〔昭和18年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 日本写真協会功労賞〔平成8年〕
- 経歴
- 昭和20年復員後、21〜22年「家庭文化」の編集部員としてグラビアページの撮影に従事。22年新宿に写真スタジオを開業。28年「アサヒグラフ」の仕事を機に、シュールレアリスムを掲げて作曲家の武満徹らの前衛芸術集団・実験工房の活動に参加。また美術評論家の瀧口修造が顧問を務めた写真家やデザイナーのグループ・グラフィック集団結成に参加、写真表現の可能性を追求した。31〜34年「芸術新潮」嘱託。33年桑沢デザイン学院創立と同時に教授。42年東京造形大学デザイン科教授、51年筑波大学芸術学系教授。62年退官を機に、教え子たちの手により10年ぶりの個展を開く。のち平成8年まで九州産業大学教授を務めた。写真表現の理論にも造詣が深く、昭和50年「アサヒカメラ」に連載した「大辻清司実験室」などの一連の論考は、多くの写真家に影響を与えた。平成11年東京国立近代美術館フィルムセンターで回顧展を開催。代表作にシリーズ「無言歌」など。著書に「商業写真」「朝倉文夫の彫塑」「写真ノート」ほか。また、大日方欣一著による「大辻清司の仕事 1946-1999」がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」（2004年刊）20世紀日本人名事典について 情報