大神宮諸雑事記(読み)だいじんぐうしょぞうじき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大神宮諸雑事記」の意味・わかりやすい解説

大神宮諸雑事記
だいじんぐうしょぞうじき

古代伊勢(いせ)神宮の重要事件を記した書物。全2巻。編年形式で、垂仁(すいにん)天皇25年の天照坐(あまてらします)皇太神の鎮座より1069年(延久1)までを記録。奥書によれば、本書は内宮禰宜(ないくうねぎ)荒木田徳雄神主(かんぬし)相伝の古記録に、孫の興忠神主以下4代の神主が各自書き継いだものという。1079年(承暦3)に正文を火災で失ったが、他に伝本があって、1093年(寛治7)神祇官(じんぎかん)に提出し翌年返されて巷間(こうかん)に流布伝来した。神宮財政などに重要な記述が多い。

[矢野建一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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