大甕村(読み)おおみかむら

日本歴史地名大系 「大甕村」の解説

大甕村
おおみかむら

[現在地名]原町市大甕

南東流する太田おおた川の北岸に位置し、北はしどけ村・北原きたはら村。大三賀・大亀とも記される。「奥相志」は大亀村について「古は大甕に作る、後亀に作る、亀に美加の訓無し、誤れるか」と注記しているが、近世の郷帳などにはほとんど大亀とみえる。天保郷帳には「古者 大亀村・森合新田弐ケ村」と注記される。永仁二年(一二九四)八月二二日の関東下知状(相馬岡田文書)によると、相馬胤村から次男胤顕に相伝された「陸奥国院内大三賀、八(兎)并波多谷」といった所領が胤顕の子胤盛に安堵されている。胤顕は相馬氏の有力庶子家相馬岡田氏の祖とされ(「相馬系図」歓喜寺蔵)、同年の相馬氏配分系図(相馬文書)では胤村の遺領のうち四四町七段二合を配分されており、赤沼あかぬま(現宮城県利府町)の四町を追加されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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