大理(国)(読み)だいり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大理(国)」の意味・わかりやすい解説

大理(国)
だいり

現在の中国、雲南省西部の大理を首都とした国(937~1253)。大理国は南詔(なんしょう)国の後身で、宋(そう)代約3世紀の間存続した。王族の段氏は洱海(じかい)西岸白蛮(はくばん)系部族の出自とみられ、南詔国でも代々重臣に任ぜられている。始祖は南詔国の通海節度使段思平(だんしへい)である。その後14代150余年続いたが、権臣高昇泰(こうしょうたい)が一時王位を奪って大中国と号し(1094~96)た。段氏がふたたび国を復して後理(こうり)国となり、8代150余年を経たが、フビライ・ハンの率いる遠征軍に滅ぼされた。

[藤沢義美]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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