大根川村(読み)おおねがわむら

日本歴史地名大系 「大根川村」の解説

大根川村
おおねがわむら

[現在地名]美和町大字大根川

玖珂郡北東部に位置する村で、東は百合谷ゆりたに長谷ながたにの両村、南は日宛ひなた村、西は佐坂さざかなめらの両村、北は黒沢くろざわ村に囲まれ、村内を大根川が北流、川沿いに石州街道が通る。岩国藩領。

寛永二〇年(一六四三)藤谷ふじたに村を分割してできた村で、慶安四年(一六五一)の「御領分村一紙」に村名が出る。

石州街道沿いに集落があり、松がら・鍛冶屋原かじやばら中原野地のじたお井手の原いでのはらこつはらなどの小字がある。

大根川村
おおねがわむら

[現在地名]宇佐市大根川

敷田しきだ村の南、五十石ごじつこく川の中流域にあり、東と南は赤尾あかお村、西は佐野さの村。正和二年(一三一三)八月二七日の鎮西下知状写(屋形三郎文書)によると野仲道興に質入れされていた「高家郷大根河免田」七反三〇代が神領興行法にのっとって宇佐宮神官屋形諸成に返付されている。永享一一年(一四三九)一〇月三〇日の庄寿玄申状(宇佐郡文書)に高家郷内「行徳富久并清水弐町」のうちに「大根川在壱所 壱町」とみえる。天正九年(一五八一)一〇月から一一月にかけて当地で合戦があった。内尾鎮常はこの「大根川防戦」時の軍忠状(大友家文書録)田原紹忍に送っている。近世領主変遷尾永井おながい村に同じ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報