新訂 政治家人名事典 明治~昭和 「大杉 栄」の解説
大杉 栄
オオスギ サカエ
- 生年月日
- 明治18年1月17日
- 出生地
- 香川県丸亀
- 学歴
- 陸軍幼年学校(名古屋)〔明治34年〕中退 東京外国語学校(現・東京外国語大学)仏語科〔明治38年〕卒
- 経歴
- 在学中より足尾鉱毒事件に関心を持ち、明治38年より平民社に出入りし社会主義運動に傾斜。39年の東京市電値上反対事件で入獄、41年赤旗事件で再入獄。この間、幸徳秋水の影響で無政府主義者となる。45年荒畑寒村と「近代思想」「平民新聞」を創刊したのをはじめ、大正2年サンジカリズム研究会主宰、7年「労働運動」創刊と活発な運動を展開。この間、5年三角関係から神近市子に刺される“日蔭茶屋事件”を機に伊藤野枝と家庭を持つ。9年日本社会主義同盟の創設に参加。同年上海のコミンテルン極東社会主義者大会、11年ベルリン国際無政府主義大会に出席し、労働者の自由連合を提唱。12年パリのメーデー集会で検束されて国外追放。同年帰国し、関東大震災の際に麴町憲兵隊に拘引され、9月16日伊藤野枝、甥・橘宗一とともに軍部に虐殺された(甘粕事件)。著書に「正義を求める心」「自由の先駆」「自叙伝」「日本脱出記」、訳書にクロポトキン「一革命家の想出」、ダーウィン「種の起源」など。「大杉栄全集」(全14巻 現代新潮社)がある。
- 没年月日
- 大正12年9月16日
- 家族
- 妻=伊藤 野枝(婦人運動家・評論家) 四女=伊藤 ルイ(市民運動家)
出典 日外アソシエーツ「新訂 政治家人名事典 明治~昭和」(2003年刊)新訂 政治家人名事典 明治~昭和について 情報