大月町(読み)おおつきちよう

日本歴史地名大系 「大月町」の解説

大月町
おおつきちよう

面積:一〇四・二八平方キロ

県の最西南端部にある。渭南いなん山地の西南部を占め、山地は西南に延びて大月半島をつくる。東は土佐清水市、北は宿毛すくも市、西と南は海に面する。海岸はいずれも岩石海岸で、西海岸はリアス式の屈曲に富む海岸の湾入ごとに、東海岸は古満目こまめから東端小才角こさいつのにかけて漁村が分布。東岸南部は花崗岩の高さ一〇〇メートルにもおよぶ海食の断崖が一〇キロにわたって続き、黒松の疎林や姥女樫などの灌木林がみられ、足摺宇和海国立公園内の景勝地として自然休養林に指定されている。平地はきわめて少なく、耕地率は八パーセントにすぎず、福良ふくら川支流域や才角川流域の平地で米・蜜柑・葉煙草などの栽培が行われている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大月町」の意味・わかりやすい解説

大月〔町〕
おおつき

高知県南西端,渭南山地の南西部に位置する町。北部宿毛湾,南部は月灘に面する。1957年大内町と月灘村が合体して町制平野が狭く,大部分は低山性の山地。沈降海岸が続き,海食崖入江,岬などの海岸地形が美しい。ハマチマダイの種苗養殖が普及。釣宿,民宿経営,観光業も発達。農業はタバコ,ミカン栽培が行なわれる。南岸一帯は足摺宇和海国立公園の一中心。大堂海岸,柏島石堤などの景勝地があるほか,南部・西部の海域は樫西海域公園地区,尻貝海域公園地区,勤崎海域公園地区に指定されている。町域中央を国道321号線が通じる。面積 102.94km2。人口 4434(2020)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android