大崎浦遠見番所跡(読み)おおさきうらとおみばんしよあと

日本歴史地名大系 「大崎浦遠見番所跡」の解説

大崎浦遠見番所跡
おおさきうらとおみばんしよあと

[現在地名]下津町大崎

大崎浦の西端荒崎あらさきの山に置かれた和歌山藩の海岸防備のための監視所。海部あま郡では大川おおかわ浦・雑賀崎さいかざき浦・加太かだ(現和歌山市)と当浦の四ヵ所に置かれた。正徳六年(一七一六)の海士郡加茂組浦組御定(「下津町史」所収)によると、和歌山藩では寛永年中(一六二四―四四)に浦組が組織されたが、正徳年間に改正され、海辺防備、ことに異国船の出入りに備えることになった。

新規御定(中尾家文書)に「浦方之儀ハ先年より御定之通、異国船沖合ニ相見候ヘハ出入在浦共其居浦を固メ」とか「浦村人数之儀平生ニ五人ヲ一組とし、二組ニ組頭一人定置」などと記されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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