大峰山脈(読み)おおみねさんみゃく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大峰山脈」の意味・わかりやすい解説

大峰山脈
おおみねさんみゃく

通称大峰山。大和アルプスともいう。奈良県南部の山上ヶ岳を中心として,北は大天井岳,南は涅槃岳までの八剣山 (仏経ヶ岳) ,釈迦ヶ岳などの山域の総称。東は吉野川の上流北山川,西は十津川の谷にはさまれ,南北方向に延びた山脈で,紀伊山地の中央部を形成。秩父古生層の古い岩石から成り,山容は壮年期標高 2000m近い峻峰が連なり,古くから修験道発達。現在は一般登山者も多い。山岳美,渓谷美,森林美に富み,吉野熊野国立公園に属する。

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世界大百科事典(旧版)内の大峰山脈の言及

【大峰山】より

…紀伊山地の中央を南北にのびる脊梁山脈が大峰山脈で,広義の大峰山は大峰山脈の峰々をさし,狭義にはその北部の主峰山上ヶ岳(1719m)をさす。大峰山脈は北の吉野山から南の玉置山まで,南北約50kmの山地で,近畿地方の最高峰八剣(はつけん)山(1915m,仏経ヶ岳,八経ヶ岳ともいう)をはじめ,北から大天井ヶ岳(1439m),山上ヶ岳,大普賢岳(1780m),弥山(みせん)(1895m),釈迦ヶ岳(1800m),大日岳(1593m)などの峰々が連なり,大和アルプスともいわれる。…

【紀伊山地】より

…曲隆の運動軸は六甲変動の南北方向の軸と平行するものと思われる。紀伊山地を地形区分すると,脊梁山脈の大峰山脈を中央に,東の台高山脈,西の伯母子(おばこ)山地が南北方向に平行に並び,その南に果無(はてなし)山脈が東西にひろがる。大峰山脈は石英斑岩などの火成岩類の分布に沿って,八剣山,大峰山(主峰山上ヶ岳,1719m),仏生嶽(ぶつしようがたけ)(1805m),大普賢岳,弥山(みせん),釈迦ヶ岳など標高1700~1900mの高く険しい峰が連なる。…

※「大峰山脈」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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