大尉(読み)たいい

精選版 日本国語大辞典 「大尉」の意味・読み・例文・類語

たい‐い ‥ヰ【大尉】

〘名〙
① 太政大臣(だいじょうだいじん)唐名
職原鈔(1340)上「太政大臣一人。〈相当正従一位。唐名大相国。大尉〉」
② 藤原仲麻呂執政下の天平宝字二年(七五八)官名を唐風に改称し、中衛府を鎮国衛と改めた時の、その大将の称。正三位相当官とした。同八年仲麻呂の死とともに官名は旧に復した。
③ 旧軍隊の階級の一つ。尉官最上位で、少佐の下、中尉の上にあたる。旧海軍では「だいい」と称した。
建白書(1873)〈山田顕義〉上「歩兵隊の内其最も小なる者を小隊と云、大尉の司令する所の者也」
④ 中国の漢・唐代で三公の一つ。中央政府の武官の長の称。
海道記(1223頃)菊川より手越暮風、谷寒し、鶴、鄭大尉が跡に住む」 〔唐六典‐一〕

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デジタル大辞泉 「大尉」の意味・読み・例文・類語

たい‐い〔‐ヰ〕【大尉】

軍人の階級の一。尉官の最上位で、少佐の下、中尉の上の位。旧海軍では「だいい」と称した。
太政だいじょう大臣唐名
古代中国の武官名。正しくは「太尉」。

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