大学(教育)(読み)だいがく

百科事典マイペディア 「大学(教育)」の意味・わかりやすい解説

大学(教育)【だいがく】

学術の専門的研究および高等教育を行う機関。欧米では組合という意味のuniversitas(ラテン語)に由来する名称を用いる。今日の大学は中世ヨーロッパに起源をもち,12世紀に創立された最古ボローニャ大学のように,教師と学生のギルド的団体として発足。12世紀末創立のパリ大学以後の諸大学の範となった。18〜19世紀に学問の自由,大学の自治に基づく近代的大学が成立。 日本では大宝律令大学別項)の制があるが,明治以降,西洋文化の吸収のため欧米にならって大学を設立。1886年帝国大学令によって国家の須要に応ずる官僚・技術者の養成機関として性格づけられた(帝国大学)。1918年大学令によって公私立の大学,単科大学も認められ(3年制),以後その数は急増(1940年46校,学生数約8万)。第2次大戦後は学校教育法に基づき,4年制の新制大学に移行し,ほかに2年制の短期大学も設置。大学には大学院を置くことができる。特殊法人立大学として放送大学があり,文部省(現,文部科学省)所管外の大学として海上保安大学校気象大学校などがある。2004年4月,国立大学独立行政法人へ移行して国立大学法人という新制度のもとに置かれ,また,少子化がすすむなかで私立の大学・短大は生き残り策を問われている。2014年5月時点,4年制の大学数781(うち国立86),短期大学数352。
→関連項目学士学部学校警察大学校講座制高等学校大学審議会大学設置審議会

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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