日本大百科全書(ニッポニカ) 「大和(村)」の意味・わかりやすい解説
大和(村)
やまと
鹿児島県大島郡、奄美大島(あまみおおしま)中部にある村。奄美大島の最高峰湯湾岳(ゆわんだけ)(694メートル)など古生層の山地で覆われ、耕地面積はわずか4%にすぎない。奄美市名瀬(なぜ)からバスが通じる。中世、琉球王国(りゅうきゅうおうこく)に属したが、1609年(慶長14)島津氏の琉球侵略以後は薩摩(さつま)藩直轄領。スモモやポンカンなどの果樹栽培、パルプ用材の伐採が盛んである。湯湾岳は天然保護区域に指定され、特別天然記念物のアマミノクロウサギをはじめ、国天然記念物のルリカケス、オオトラツグミ、オーストンオオアカゲラ、トゲネズミなどの貴重な動物が生息する。民俗建築物として大和浜に高倉群がある。面積88.26平方キロメートル、人口1530(2015)。
[平岡昭利]
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