大台(読み)おおだい

精選版 日本国語大辞典 「大台」の意味・読み・例文・類語

おお‐だい おほ‥【大台】

〘名〙
仕出し屋が大きな台に載せて遊女屋に運んだ豪華な料理。松竹梅などの飾りをつけた、台の物のうち、一番上等なもの。
洒落本・当世気どり草(1773)「大台の造り松は枝をさかへて五尺間口へはびこり」
② 転じて、大げさに言ったりすること。
大つごもり(1894)〈樋口一葉〉上「割木(わりき)ほどの事も大台(オホダイ)にして叱りとばさるる婢女(はしだ)の身つらや」
③ 株式市場で一〇円を単位とする値段の区切りを「台」というのに対し、一〇〇円を単位とする値段の区切りを示した呼称。今日では一般的に一〇〇〇円もしくは一〇〇〇〇円を単位とする。
④ 大きな境目となる金額数量

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デジタル大辞泉 「大台」の意味・読み・例文・類語

おお‐だい〔おほ‐〕【大台】

株式相場で、100円を単位とした値段の区切りをいう。10円を単位とした「台」に対する語。「八〇〇円に大台替わりした」
金額・数量などで、大きな区切りや目安になる境目。「二兆円の大台を突破した予算

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改訂新版 世界大百科事典 「大台」の意味・わかりやすい解説

大台[町] (おおだい)

三重県南西部,多気郡の町。2006年1月旧大台町と宮川(みやがわ)村が合体して成立した。人口1万0416(2010)。

大台町北東部の旧町。多気郡所属。人口7244(2005)。町域の大部分紀伊山地に属する山地で,南側を宮川と支流大内山川が深い渓谷をつくって流れ,宮川沿いにJR紀勢本線と国道42号線が通じる。2006年紀勢自動車道が開通。宮川と大内山川の合流点北側の平たん地には,伊勢・熊野詣の街道沿いの要所として発達した三瀬谷(みせだに)が形成され,中心集落となっている。河岸段丘の発達が顕著で,栃原・新田地区では古くから良質の茶が生産され,〈大台茶〉として出荷されている。また三瀬谷地区は水陸の交通の便がよいため木材集積地となっており,製材工場も多い。ほかにシイタケの特産がある。奥伊勢への玄関口でもある。

大台町の中西部の旧村。多気郡所属。人口3855(2005)。村域の大部分は台高山脈と紀伊山地に属する標高1000m級の山々に占められ,大台ヶ原山に源を発する宮川がV字谷を刻んで中央を北東流する。宮川の河岸段丘には大井遺跡や神滝(こうたき)遺跡など,縄文時代の遺跡がある。鎌倉時代,当地の江馬(えま)山は伊勢神宮の杣山(そまやま)とされている。戦国時代には北畠氏の被官茂原氏や荻原氏らの城砦があった。江戸時代は紀州藩領であった。森林資源にめぐまれて杉やヒノキの良材を産し,またシイタケや山菜の栽培が行われる。松阪肉として出荷される肉牛も飼育される。宮川の渓流ではアマゴ,ニジマスの養殖が行われ,上流には多目的ダムの宮川ダムがある。最上流部の大杉谷(天)は貴重な動植物の分布がみられ,景勝地も多く,大杉神社の巨杉は神木とされている。一帯は吉野熊野国立公園に含まれる。
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ASCII.jpデジタル用語辞典 「大台」の解説

大台

相場の状況を指す。10円台は小台、100円台は大台、1000円台を大大台という。ただし、一般的には株価の桁が変わる際に用いられる。大台を上回ることを、大台「乗せ」、逆に下回ることを、大台「割れ」と呼ぶ。

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世界大百科事典(旧版)内の大台の言及

【取引所】より

…たとえば500円台,1000円台というように。〈大台〉は相場値段のうち頭の数字をいう場合と,10円刻みに対し100円刻みをいう場合とがある。また相場の頭の数字が替わることを〈台替り〉という。…

※「大台」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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